
9月7日水曜日の日経平均は、前日比▲196円安の27,430円となり反発しました。昨晩の米国市場はダウ平均▲173ドル安、ナスダック指数▲85ポイント安となり下落。米国市場の流れを引き継ぎ日経平均も下落したものの、27,000円台半ばは維持しています。
日米ともに株式市場は低調に推移していますが、今週は為替市場で急速な円安が進行中です。ドル円は週明け6日月曜日に140円台前半で取引をスタートし、5日と6日はいずれも上昇。特に昨日6日の上昇は急であり、一日で2円以上の上昇を見せました。3月から4月にかけて急速に進んだ円安が戻ったかのような動きです。
本日7日も円安傾向は変わらず、142円台後半で取引をスタートしましたが、東京時間に144円台に到達。今週は既に水曜日の東京時間までに4円以上の円安が進んでいます。先週の段階でドル円は24年ぶりの円安水準に突入しましたが、当時1998年の高値は147.67円です。まだ3円以上の距離があるものの、1998年の高値突破は現実味を帯びています。ちなみに1998年の高値147.67円を突破すると、次の高値は1990年4月の160.40円です。
節目価格としては145円が意識されています。ただし145円は過去のサポート&レジスタンスではないため、サポレジの観点で本命は147.67円です。ドル高というよりも円安要因でドル円の上昇が進んでおり、ドル高が進むと更なる上昇の可能性も残されています。
ドル円は1998年の高値147.67円まで上昇してしまうのか、今後の行方が注目されます。急速な円安は日本の資産の海外流出に他なりません。原油などエネルギー価格の高騰で貿易赤字の状態が続いており、円安をヨシとしていた時代は完全に終わりを迎えつつあります。
為替市場での急速な円安に比べると、日経平均の値動きは非常に静かです。ただし米株式市場のジリ安展開が止まっておらず、このまま日経平均も米株式市場に引きずられて下落が続く可能性もあります。
急速に進む円安が株式市場にどのような影響を与えるのか、という点も含め明日の日経平均の行方が注目されます。