日経平均は4連騰により27,311円で取引を終了、楽天Gは携帯事業の資金捻出のため楽天証券株の2割をみずほ証券に売却か

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  • 2022年10月7日
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日経平均は4連騰により27,311円で取引を終了

10月6日木曜日の日経平均は、前日比+190円高の27,311円となり4日続伸。昨晩の米国市場はダウ平均▲42ドル安、ナスダック指数▲27ポイント安の小幅安。

米国市場は下落しましたが、昨日までの米国市場の上昇に比べ上昇が限定的な日経平均は、本日も上昇して4連騰となっています。

楽天Gは楽天証券株の2割をみずほ証券に売却か

本日6日の日本経済新聞が、楽天グループ<4755、以下は楽天G>の楽天証券にみずほ証券が約2割の出資を検討中、と報じました。

楽天Gは現在、携帯電話事業を軌道に乗せるため莫大な投資を続けています。しかし既に携帯大手3社が存在する中で、携帯事業を軌道に乗せるのは困難を極めています。楽天ポイントの付与率引き下げなど、楽天Gは様々な手段で資金捻出を行っていますが、継続的な資金調達が必要です。楽天証券へのみずほ証券の出資は、楽天Gの携帯電話事業立ち上げのための資金捻出策といえそうです。

実際にみずほ証券は、第三者割当増資による楽天証券株の取得ではなく、楽天Gからの株式譲渡による株式取得を予定、と報じられています。よって楽天証券株の売却代金は、売却の利益を含め全て楽天Gが手にすることになります。

これまで楽天Gは、グループ会社を基本的に100%子会社化して、利益はグループ内に還元させる、という欧米式の資本の論理で子会社を運営してきました。

今回は優良子会社・楽天証券の株式の約2割をみずほ証券に譲渡する方向となります。楽天Gとしては、携帯電話事業立ち上げのために必要な資金調達で背に腹を変えられない、という面があります。なお、本日の楽天G株は+4.58%高と大きく上昇しており市場は好感しました。

今回の株式譲渡の規模は約800億円と報じられています。しかし、楽天の携帯電話事業立ち上げまでにかかる費用としてはまだ不十分です。

壮大な消耗戦となっている楽天Gの携帯電話事業ですが、インフラが整備され事業として軌道に乗るのはいつ頃になるのか、今後の行方が注目されます。

まとめ

明日7日は晩に米雇用統計が発表される予定です。よって、明日の日本市場は値動きが小幅に留まる可能性があります。まずは、27,000円台を維持して今週の取引を終えられるか、という点が注目されます。